
どうしても小さな島に行きたかった。
歩いてまわれる大きさの島に行きたいと思っていた。
そして次の作品になるかならないかはわからないが
私は古いがじゅまるに会いたかった。
本島周辺の離島で条件にあてはまった島はまずI島で、
ほぼそこに決めかけた時、ちょうど私が行く日は
トライアスロン大会の前後にあたり島は競技者や観光客で
ごったがえすとのこと、やむなく進路変更、そして
私は
久高島に行くことを決めた。
久高島のことを少し説明したい。
久高は周囲7.75kmの小さな島で、琉球開闢の神、
アマミキヨが降り立ったとされる神の島であり、
海のむこうのニライカナイにつづく聖地とされている。
自然や祖霊を対象とする信仰、古代からつづく祭祀は今でも
行われており、深い精神文化によって生きる島だといえる。
島にはいくつかの約束事があり、祭祀の間は島内の北部に
入ることは禁じられ、また島からは珊瑚や貝、植物など
いかなるものも持ち出してはならない。
久高はリゾート気分や日帰り観光で訪れる様な島ではない。
私は不思議なほど静かな気持ちで久高に降り立った。