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ふりつもる線

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2007年 10月 07日

ヴァイオリンの中の沈む黒

ヴァイオリンの中の沈む黒_b0080173_21401060.jpgヴァイオリンの中の沈む黒_b0080173_214026100.jpgヴァイオリンの中の沈む黒_b0080173_21432285.jpg
この前、ジークフリートのサンサーラを見た。
雷にうたれたというより世界がガラガラ崩れていく音を聞いたというくらいショックを受けた。
映画の内容というよりイヴリー・ギトリスに。
彼の黒ダイヤのような深い瞳とイスラエル生まれの彼のヴァイオリンに。
最近聴いていたトラディショナルなジプシー・ヴァイオリンにも似た旋律と
でもそれを遥かにとびこえた黒ワインのようなヴァイオリン。
彼の音の中には痛みがあった。それは後で知った彼の生い立ちに関係しているのだろうか。
映画の中で聴いただけなのにその日何もできないほど打ちのめされた。
風景は全部イヴリーのヴァイオリンになって襲いかかってきた。
彼独自の譜面の大胆な解釈は音楽界では賛否両論らしい。そりゃそうだ。
イヴリーはきっとバッハもパガニーニもチャイコフスキーも丸呑みにするだろう。
名立たる作曲家たちをすべて巻きとってしまうほどの強さを彼は持っている。
現存のヴァイオリン奏者の中で最高齢、今85歳ぐらいだろうか。
すぐに日本でのリサイタルが無いか調べた。すると10月に2回、札幌と東京であるのだ。
でも1日は搬入の日、もう1日もどうしてもはずせない予定があり、無念にも行くことは叶わない。
ヴァイオリンの中の沈む黒_b0080173_21404395.jpgどうしてもっと早く知らなかったのだろう。
来年、また日本に来てくれるだろうか。
無理なら海外に聴きにいくしかない。
それでもどうしても生で彼のヴァイオリンソロが聴きたい。
聴いたら死んでしまうほどかもしれないけど。
彼に会いたい。

YouTubeで彼のヴァイオリンが聴けます→***彼がもう少し若かった時のサンサーンス。


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by ai-pittura | 2007-10-07 21:39 | 映画


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