一般や子供絵画教室もある美術予備校のスタッフになって、美大受験生から子供、おばさんまで
様々な年齢の人の絵やデッサンをほとんど毎日見る、そして意見を言う。
「教える」ということばは大上段な気がして、しっくりくることばではないけど
永遠に手探りの道を進んでいるまだまだ未熟な私が、そんな立場で、
彼らよりもほんの少しだけ美術経験の長い私ができることはなんだろうと考える。
最近思うことは、美術に携わりその道でプロを目指そうとするなら、
自分の作品だけ作ってちゃだめだということだ。
作品は確かに自分の命より長く残る。
でも生きている間に関わる人たちに生身の何かを伝えていくことは
作品をつくるのと同じくらい大切なことだと思う。
下手だろうが、確固たる理由なんてなかろうが、ちょっとでもものをつくることに
時間を割こうとする人たちに対して何ができるだろう。
構造とか光の想定とかパースとかそんなことを教えるんじゃなくて
彼らが自分で答えを出していくための「疑問」を何らかのかたちで投げ続けることができるなら、
それが私のすべきことだ。
そして彼らに聞いていることは、私が私自身に問い続けていることでもある。
美術とか芸術とかアートとか小難しいそんな括りのあることばじゃなくって
ただ何かをつくりかんがえるということを人が愛するのを祈って。