小川や森や山が好きな友達を、連れて行きたい大好きな場所があった。
鞍馬から貴船に抜ける山道だ。
鞍馬の由岐神社を登り、本殿金堂を過ぎ、奥の院に入った瞬間空気が変わる。
そこから急に静かな世界が広がる。
土と杉のにおいが急に体の中に入ってきて
足元には木の根っこの海が押し寄せる。

シーズンではないからか、観光客は本当にまばらで、山はとても静かだった。
木や苔、土をさわること、木の実をひろうこと、
ひとつひとつはじめて見るかのように手のひらで確かめる幸せ。
山の懐は限りなく深い。
そして鞍馬山のにおいはアルプスのにおいとよく似ているらしい。
最後に、親しみ深い京都の山にTを連れて行けたことはとてもよかったと思う。
美山、屋久島、西表島・・・他にも紹介したい場所がたくさんあるが
それはまた次の機会に必ず。
夜、黒トリュフのフジッリを作った。
この前フランス旅行に行ってきた母からのお土産だ。
そして、買ってきてくれたワインも信じられないくらいおいしかった。
あんなに香りのいいワインははじめてかも知れない。
貧乏な私には夢のような食卓だった。