6月6日東京。ふたりの住むおうちへゆくと、食卓の準備風景からハッとさせられる。
お野菜もお魚も、そのもの以上にそのものらしい表情を浮かべていて。
バットに眠る茄子からは紫色の葉脈をもつ茂りが見え、
夜のように深々とした茄子紺色に吸い寄せられていく。
やがてイメージは穴子のいた海や
紫蘇の見ていた空へと広がっていき、
ひとつひとつの味わいに心を満たされると同時に
右手は正直にお酒へと伸び・・・。
いつも細部は思い出せず朧のなか。
けれど、
何かが胸にくっきりと残っていて、それは手をあわせたくなるような気持ちにも似る。
食べることは、この世界を知ることなのだなあという思いをふかくして。
りかさんのブログ