釣りの師匠がタイイングを教えてくださることになり、いそいそと出かける。タイイングとはフライを自分で巻くこと。

これはKさんがカスタムされたバイスキット!
虫眼鏡の奥にあるものがバイス(釣り針を固定する台座のこと)。
なんでも自作されるKさんらしく、使い勝手がよく、折り畳み機能にライトまでついている。
このバイスに釣り針を固定して、糸や様々なマテリアルを使って虫を模した毛鉤をつくっていくのだ。
釣り針は小さいものだと5mm程度なので虫眼鏡は必須。



もうこれが、やりはじめると面白いのなんの。
フライマテリアルはナイロンや真鍮の糸、綿などから、動物の毛や羽根までなんでも使う。
色とりどりのあらゆる鳥の羽根(羽根の場所によってもちろん機能も違う)、エルクや鹿、兎、シロクマの毛など
細かく仕分けされているKさんのマテリアルコレクションは、博物誌そのものだった。
フライタイイングはとにかく細かく、羽根が途中で切れたり、眼がチカチカしたりと
まだまだ侭ならない。
けれど、あらゆる動物の毛に触れ、特性を知りながら虫を模すということは想像以上に神秘的で、
儀式めいた特別な魅力があるようにも感じた。
人間以外の生きものたちのことを実感として知ってゆくこと、
それは自分の小ささを感じる時間でもあり、
私たちのまわりに煌めく波紋のようなひろがりに眼を閉じる時間でもあって。
熱中していると辺りは少しずつ青に沈み、夜の帳がしずかに下りていた。

師匠作 うーん!美しい!

私作 ハックル(フライを水面に浮かせるための羽毛。虫のえりまきのように見える部分)が少ない。まだまだですね。