
ようやく難所をこえられたということに心底ほっとしている。
絵から投げかけられる小さな声に
もっとじっくり耳を澄ませるのは、展覧会中になると思うけれど、
少なくともこの絵を展示できることが嬉しい。
そういえば、8年ほど前は眼を描かないこともよくあった。
眼を描かないことで見えるものがあるのでは・・・と考えていたことを思い出した。
いまは、目の前に見えているものを手がかりとして描いていくことで
見えないものへも降りてゆくことができるのではという感覚がある。
それは写実ということとは少し違う。
視覚だけにとらわれるということでもない。
写意といえばいいのだろうか。
支え合っている見えるものと見えないものに意識をはたらかせていたい。
両の眼と、それから頭のうしろの眼でしっかり見ようとしたい。
まだまだバランスを欠いてはいるけれど、少しずつやっていこうと思う。
人物を描くなかでゆっくり変化していることはたくさんあるのだなあ。