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ふりつもる線

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2014年 07月 30日

Under the Kayak


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食欲が戻り、暑さにも慣れてすっかり元気になってきた。
思いがけず1年間、月に1回ほど滋賀県高島市や高島トレイルのPRに関わることとなり、その初仕事に。
夏の低山は暑過ぎるので、その日は高島市の水まわりを取材、体験させていただきながら、
滝のそばでの岩登り、そして最後はなんと奥琵琶湖でカヤックまで。
お仕事でこんなに楽しませてもらっていいのだろうかと思うほど
胸躍らせた、少年(少女)の夏のような一日。

今までカヌー(カヌーがオープンデッキなのに対しカヤックはクローズドデッキで足を船体の中に入れる)や
リジッドカヤックには乗ったことがあったけれど、
フォールディングカヤック(船体布と骨組みで構成される組み立て式カヤックで、コンパクトになるので
いつか買おうとしているタイプ)に乗るのははじめてだった。
何が違うかというと、カヌーに比べて視線が水に近いということと、
何よりもお尻の下は船体布一枚なので、水のうねりや水温までもがそのまま身体に伝わってくること!
しかも、乗せていただいたカヤックは、大好きな野田知佑さんが愛用していたFeathercraftのもので、
カヤックオーナーのOさんはなんと野田さんの著書に出逢ってその道に入ったシーカヤッカー。
数々の冒険譚は少し聞いただけでも本当に面白く、いろんな素敵なことが重なってうれしいことばかりだった。

空はどこまでも青く、光輝く雲は生命力に満ちていて、きらきらと光る湖面までもが笑っているようだった。
肌は太陽に灼かれ痛いほどだったけれど、湖面を渡る風は涼しく心地よかった。
ふと目を閉じると、お尻の下には冬の高山にも似た鋭いしずけさがどこまでも広がっていて
そのことが心に刺さって忘れられない。
大きな水と空の間をすすんでいく一葉のカヤックは
おおきな流れのなかに生きてゆく私たちにそのまま重なって見え、
きっとそれだけが理由でもなく、なぜかわからないけれど
どうしようもないほど胸を打たれていた。

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by ai-pittura | 2014-07-30 16:08 | 風景


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