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ふりつもる線

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2013年 04月 30日

東北へ vol.6仮設の今

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高田一中の仮設は犬猫も暮らしている。

仮設では住民の幾人かの方のお話を伺うことができた。
それは考えてみれば当然のことなのだけれど、驚くほど千差万別だった。
仮設での暮らしも長くなればなるほど様々な問題や格差が出てきている。
震災前は、ひとり暮らしで淋しさを感じていたけれど、
今こうしてボランティアの方にも良くして頂き、友達が近くにいることは安心する、とおっしゃる方、
なかなか趣味も見つからず、仮設の皆で集まってする手芸などにも興味が持てず、
仮設の暮らしはもう辛い、はやく家が欲しい、とおっしゃる方・・・。
若い人はなんとか少しずつ仮設から出て、新たな暮らしをつかみとっていくことができても、
お年を召された方が新たな家を手に入れることはすごく難しいことなのだ。
時間が経つと共に、少しずつ訪れる人も減り、歯抜け状態になっていく仮設。

たこ焼きが焼けたら家に届けてほしい、と依頼をいただき、何軒かの家に宅配にまわった。
仮設の路地を歩いている時、テレビの音が漏れてくるお宅がいくつもあることに気付いた。
ただ、何をする訳ではない、家の前に虚ろな顔で立っておられる方がいた。
広場でのイベントや炊き出しに参加しておられない、参加する気持ちになれない方も
たくさんおられるということを知った。

被災のかたちは様々だ。
二年の月日が過ぎ、そこにどんどん大きな差が産まれつつあることを目の当たりにした。
被災者の方、とひとくくりにすることなどできない、
それぞれの方の人生の数だけ それぞれの震災の事実がある。

そして、幾人もの現地の方から言われたことがある。
あなたの避難所はどういう場所ですか?
そこに行ったことがありますか?
安全ですか?
家族がバラバラになった時、落ち合う場所を決めていますか?

震災は終わったことではない。
他人事でもない。
自然とのかかわりの中で、常に意識しておくべきことなのだ。

最後に、仮設の金会長からこう言われた。

あなたの孫の代までには必ず南海トラフ地震が起こる。
その時 何がなんでも 絶対に生き延びると約束してほしい。

被災していない私たちがするべきことは、まず自分自身のこととしてしっかり考えること。
考えなくてはいけないことが、原発を筆頭に現在進行形でまだまだたくさんある。
そして、瓦礫撤去など目に見える直接的な仕事が少なくなったとしても、
これからこそボランティアが必要となってくる部分もあり、
ほんとうの意味での復興には何十年という膨大な時間がかかるのだと感じた。

東北へ vol.6仮設の今_b0080173_21321113.jpg

最後に、利権がからんだ問題や、
行政と住民のズレに関するお話も
いろいろと伺いました。
事実を詳細に知った訳ではないので、
ここに書くことは憚られますが
住民の方の意見が尊重されることを
切に願います。


高田一中仮設の広場にて
”一本松”の松の子だよ、と言ってくれた松子おばあちゃんと
福美おばあちゃんと。

by ai-pittura | 2013-04-30 21:44 | 東北


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