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ふりつもる線

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2012年 11月 19日

山男たち

山男たち_b0080173_16594233.jpg連なる白銀の峰、そこに巻く風。
飄々とした立ち姿の向こうに確かに風景が見えた。
山岳ガイド、角谷道弘さん。
イッテQでイモトさんをモンブラン、アコンカグア登頂に
導いたことでもお馴染みの方だ。
その後、別の山でスリップ事故に巻き込まれ、滑落し、
ガイド復帰は難しいと言われる大怪我をされたが
現在リハビリをしながら少しずつ山に戻られている。

そのことは知っていたのだが、読図やロープを勉強したくて、
先月から通いはじめた登山学校(と言っても毎月1回)で
扉をあけると、突然角谷さんがおられて驚いてしまう。
登山学校の我らが師、前川さんが角谷さんと
お仕事されていたこともあり、ゲストで呼ばれたようで、
その日は角谷さんたちと山に登り、読図の勉強をした。
短い時間だったけれど、実際に触れた角谷さんの佇まいは
私たちのなかに何かおおきなものを残していった。
生も死も等しく、空たかく預けているような、
ある種の限界を乗り越えつづけてきた安らかさなのか、
もちろん今も角谷さんは厳しいリハビリ中なのだけれど、
戦っているというより共に歩んでいるような静かな火を思う。
そして、角谷さんとは全然違うタイプで
俺は方位磁石じゃなく、匂いで行く!なんて言って、
まさしく獣のカンで生きる、パワフルで腕白坊主のような
前川さんにも、同じく独特の静けさを感じる。
それが何なのかわからないけれど、すごく心を揺さぶられた。


ずっと思っている、ずっと自分に訊いている。
人が生きていくということ。

そして、山の深部にもう少し近づきたくなってしまっている自分がいる。
この冬は、前川さんたちと共にスノーシューで冬山に入ります。

写真は秋晴れの雪野山。おだやかで明るい、小さなお山。

by ai-pittura | 2012-11-19 18:42 | 山へ


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