
上映当初からずっと見たかった
『劔岳 点の記』を
ようやく見ることができた。
久々にずしりと奥に突き刺さる映画。
象徴的な作だと思う。
いつも真ん中に置いておきたいと思っていることが
多く描かれている作品だった。同時に今の自分の置かれている状況を
客観的に考えさせてくれる映画でもあった。
音楽は全てクラシックで、映画は終始、壮絶な静けさに覆われていた。
木村大作と言えば黒澤組の名撮影技師でこの映画は初の監督作品だが
今はなかなかいなくなった破天荒な人のようだ。
映画製作と重なってか、仲間というのもこの映画のキーワードになっていたが、
ひとりの孤独も大事にしている人なのかもしれない。
原作は、単独登攀で数々の山を登った加藤文太郎の生涯を題材とした
新田次郎の『孤高の人』。
現在、同題材で坂本眞一が『孤高の人』というマンガも連載している。
私は未読だが、共通しているのは、あくまで生粋の登山家ではなく、
日常という場に根を下ろしている人間が山に登るということ。
マンガは擬音や台詞を極力少なく描いているようだ。
原作もマンガもそのうち読んでみたい。
映画の製作過程にも非常に興味があるので、
『劔岳 撮影の記』も
見てみたいと思う。