
イヌサフランのふたつの球根のうち、ひとつが瞬く間に伸びて花を咲かせていた。
朝の光がとても似合う花。
見る度に嬉しくなって。
目にしみるようなセルリアンブルーの海、
サーファーたちのメッカらしいその海は波が高く、海に入ると予想以上のうねりにすぐ流されそうだった。
シュノーケルで下をのぞくと珊瑚礁と青い魚の群れが見え、どこまでも透き通っている。
その透明感に恐怖心が少しやわらいで岩場から垂直に潜ろうとする。
しかし強い波に押し流されすぐに浮かんできてしまう。
どこまでも垂直に下に潜りたいのに何度試みてもすぐに浮上してしまう。
段々それは波のせいではなく自分の呼吸への焦りが理由だと感じる。
でんぐりがえりをするように頭をつま先の方に、という言葉を思い出しながら
ただ何度も試みようとした。
そういう夢をみた。