
春子おばあちゃんの個展の段取りが決まった。
個展は来年の5月末、ギャラリーはバラのお庭があるところだ。
5月はまさにバラが咲いている頃かもしれない。
この前おばあちゃんのスケッチブックを繰っていたら
おばあちゃんの文章に出会った。
ーモジリアニの絵をみてゐましたら
不意にだれかに会いたくなりました、
それを読んだ時、さあっと目が覚めるような思いがした。
そう、そうなんだと思った。
いいものに触れた時のなつかしさ、
それは確かに自分が知っている、自分の中にあるものなのだ。
何か言いあらわすことができない。でもそれは
たしかに私がきたところであり、同時に私がゆくところでもある。
そのなつかしさをおばあちゃんは何てすらりと言ったのだろう。
ありがとう、春子おばあちゃん。
(写真、おばあちゃんの描いた10月の人物)