
本棚のサフランが昨日いっせいに花ひらいた。
そこだけが光をうけたようにあかるくて澄んでいる。
少し前、球根をもうすこし低い棚に置いていた。
芽(茎)はニョキニョキ成長していたのに上の棚まで空きが5cmくらいに
なったところで成長がぱたりと止まった。
あわててもう少し背の高い棚に移動させるとまた伸び始めた。
サフランは頭上の距離を知っていた。
それを見ていると、あちこちに頭をぶつけながら
せめてもがくことぐらいしかできない自分が滑稽に思えたりもする。
人は、多くのを持ちすぎて生まれたばかりに
それに足をからませ、つまづきながら生きて
なんとか少しずつでも剥ぎ取っていこうともがいているうちに生を終える
そんな生きものかもしれない。
答えのでないことをずっと考えている。
薄紫の花のむこうのぽっかりとした広がりを見ていると
少し勇気がわいてくる。
それでも花と人の根底は同じ。