私はふと、自分がとても多くのものを持ちすぎているのではないかと思う時がある。
生きていくために必要なものなんてほんのわずかだ。
つまらぬ身ぐるみ剥いで、どうしようもない自分だけで。
はじめて出会ったとき、その人の姿形からはニンゲンの魂が剥き出しになり外に飛びだしていると思った。
飲み屋に向かう道で少し後ろを歩いたとき、さらされたその魂が身体から垂れ下がり
地面の上を引きずられていくのを見たように思った。
二度目に会ったとき、魂は骨と皮をまとい、粋な服を着ていた。
そして今度は溌剌と、爛爛としていた。
西村宣造、版画家。大阪、飛田は山王町出身。
歩歩琳堂の中心作家である。
梟、生まれたての赤ん坊、黒曜石・・・
この人の中には一見何の接点ももたないものたちが
折り重なり同居していることを感じる。
まるで青白い熱をもった星のような
65歳、色気のある男の人。