ふりつもる線

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2017年 09月 26日

Aetas Aurea

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9月13日


六熊が一歳の誕生日を迎えた。


一年前、あんなにもやわらかく、
秋のひかりのように透きとおり、
命そのものがしろい繭に包まれているかのようだったちいさな存在は
一年をかけてたくさんのことを覚え、あるいは手放しながら、
太陽に向かって新芽を伸ばすように瑞々しく、たくましく成長した。

生まれてすぐに指を握ってくれた時の、意外なほどの力強さ。
はじめて瞼を開けた日の、あの黒曜石のような瞳。

雨の音を聞きながら、雲を眺めながら、深閑とした闇のなかで、
あるいは朝日を浴びて 無心に乳を吸ってくれた365日。

うんちがうまくできなくて、補助をしながら一緒に汗だくになった頃。
眠いのに眠りにつけず、車でならお昼寝できる六熊を乗せて
近所を夫と交代でぐるぐる運転した日々。

窓の雪が照らした赤い頬。
つきたての餅のような稜線のおなか。
寝顔の目元に残った、ひとつぶの澄んだ涙。


ことばになる前のことばの、うつくしく 神秘的な響き。
はじめて口にした離乳食、夫が作った10倍粥の滋味。

二本の足で地上に立とうとした日のきらめき。
意図しないたどたどしさと力強さ、踊りの原点のような、
原野そのままのうつくしさ。

突然の高熱、燃えるような体でしがみついてきた長い夜。
乳腺炎と付き合った日々。
寝不足で体調を崩し、なかなか制作の時間もとれず焦った日。
夜、何をしても泣きやまず、悲しくなって一緒に大泣きした日。
寝かしつけに何時間もかかって疲れ果てた夜。

器用にできたことは何ひとつなく、つまずいたこともたくさんあったけれど 
なぜだろう。

思い返せば、どの瞬間もただただ かぎりなく愛おしく
きんいろにきらめいていて。
叶うならば、もう一度そのすべてを体験したい。

六熊との日々から、どんなにたくさんのものをもらい、
教えてもらっただろうか。

命が生まれながらに知っていること、
その 未明の空のようなひろがり。
そして、それはわたしたちすべての命の根にあることを。


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おかしづくりの苦手な私がケーキを作る日が来るなんて。六熊の好きな柿をたくさん乗せて。


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by ai-pittura | 2017-09-26 16:41 | 六熊 | Trackback | Comments(4)