ふりつもる線

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2015年 11月 30日

生きものの根


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11月、心にのこったのは伊藤久仁子さん(毛織敷物)と森口信一さん(木工・我谷盆)の展覧会
暖簾をくぐって、一目見た瞬間、ため息をつく。
羊、山羊、らくだやヤクの毛、そして絹や麻で織られた重厚な織物。
じいっと見ていると大地が胸に押し寄せてくるようで、たまらない。

どんどん触って、敷物のうえを歩いてみてくださいね。
工房のいづみさん(いづみさんのお師匠さんが伊藤さん)が声をかけてくださる。
お言葉に甘えて、しつこいくらい触り、大きな敷物を足の裏で何度もたしかめる。
それぞれにかたさや柔らかさが違い、(温度も違う感じがする)
きびしい原野を生きるものたちの根や、母なる海のようなあたたかさ、乾いた大地を吹き抜ける風が
豊かな奥行きをもって伝わってくる。
ああ、こんな敷物と暮らせたらどんなに素敵だろう。

それはまだまだ叶わないけれど、そのかわり一枚のお座布団を家にお迎えすることにした。
光にかざすと、ザクロやカリヤスで染められた黄色の階調が素晴らしくきれいだ。
樹々が落とした葉でふかふかになったお山の道や、晩秋の光、
ゆっくりと土に還ってゆく森の時間がそこかしこに織り込まれているようで、あたたかい気持ちになる。

帰り際、見送ってくださったいづみさんの陽だまりのような笑顔と、伊藤さんのまっすぐな眼が
いつまでも胸に残った。

展覧会を教えてくださったりかさん、ありがとう!!

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お座布団が家に来て2日と経たぬうちに、占有権はだれかさんの手に。
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by ai-pittura | 2015-11-30 20:42 | タカラバコ | Trackback | Comments(2)
2015年 11月 29日

北風

北風がびょおっと唸りをあげ、窓をがたがた揺らす。
冬が来る頃思い出すのは、幼いとき大好きだったこの本。




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by ai-pittura | 2015-11-29 18:31 | 仰木の暮らし | Trackback | Comments(2)
2015年 11月 29日

もうすぐ12月

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みんと過ごすはじめての冬。やっぱり炬燵のまわりで寝てばっかりね。
みん、みん、眠。


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by ai-pittura | 2015-11-29 18:09 | たがねとめめとみん | Trackback | Comments(0)
2015年 11月 20日

酢橘

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月の舟 2015年 サムホール


すだちの季節、今年もまたKさんが歩歩琳堂へお庭のすだちを持ってきてくださる。
緑色の酢橘は少しずつおひさまの色に。

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by ai-pittura | 2015-11-20 20:04 | | Trackback | Comments(0)
2015年 11月 20日

オークの樹

来年引っ越しをすることになった。
まだ先なので少し早いけれど、
義母から、食事のための机をプレゼントしてくださるとのお言葉。
いえいえ、お気持ちだけ、と押し問答になってしまうけれど、
じゅんとよく話し合って、いただくことを決める。

お義母さんの好きなイギリスの古い家具が並ぶお店へ行く前夜、夢を見た。

机を選ぶ時は樹の質(たち)をよく見ること。
少々頑固で偏屈でもいい、実直な樹であること。
頭のなかでしわがれたお爺さんの声がする。
眼の前におおきな樹があらわれる。
大地に張るがっしりとした根、ごつごつした太い幹には幾つかの瘤、
樫にも似ているし欅のようにも見える。
枝分かれしている梢の先の葉はそんなに多くないけれど
風に揺れてきらきら光っている。
樹は白黒でゴッホの素描のタッチだった。

眼が覚めてゴッホの素描集をめくったけれど、実際にそんな絵はなかった。
けれど、この素描は夢に出てきた樹によく似た風情。

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お店でぐぐっと惹き付けられたのは、深い焦茶色に鉋跡がうつくしいオークの天板。
引き出すと左右に長くなる伸張式のドローリーフテーブルで
90年ほど前、農民や使用人の方が使っていたのではないだろうかというもの。
じっと見ていると煙草をくゆらせながらポーカーをする男たちや
炭焼きの堅いパンをスープにつけて子どもに食べさせる女のすがた、
質素だけれど愛情に満ちた豊かな風景が立ち上がる。
私たちはここで何を食べよう。
机を見た瞬間に思い浮かんだのは葡萄酒。
薄いグラスに入ったワインではなくて、少しゆがんだガラスのコップに入った葡萄酒。
セピアの天板に添えられた濃密なルビー色はどんなにうつくしいことだろう。
低火度で焼かれた白いピッチャーに入れたミルクもきっと似合うし、
漆碗のお味噌汁や秋刀魚、出し巻きもいいと思う。

机になったオークの樹、
この樹はどこで枝葉を広げ、どんな風景を見ていただろう。
帰り道、車に揺られながら、樹の生きていた風景をいつまでも想像していた。


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by ai-pittura | 2015-11-20 18:17 | 風景 | Trackback | Comments(0)
2015年 11月 19日

おばあちゃんの視座

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久しぶりに春子おばあちゃんのこと。

ブログを読んでくださっている方が時々、
春子おばあちゃんはお元気?と聞いてくださることがあり、とっても嬉しい思い。
ありがとうございます!
春子おばあちゃんは現在101歳。

ここ2〜3年は少し調子を崩して描けなかった時期や気持ちの乗らなかった時期もあったものの
最近はまた意欲がもりもり湧いているおばあちゃん。
先日、石井壬子夫が晩年繰り返し描いた自画像のデッサン集を持っていくと、
ああー!、はあー!とおおきな声をあげて喜んでくれる。

ああ!センセイ、私は何も見えていなかったような気がします。
表面的なところじゃなくて、もっとこう・・・!
ああ、ごめんなさい。怠けてばかりいました。
もっと顔を練習しないと。
ああ、それにしてもすごいのですねえ。

画集に顔を近づけたり離したりしながら、おばあちゃんはゆっくりと叫び、
そのあとはため息をつきながら、もっと、もっとと呟いた。

絵に終わりがないことは、時にこんなにも人を勇気づける。

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by ai-pittura | 2015-11-19 21:17 | 春子おばあちゃん | Trackback | Comments(2)
2015年 11月 14日

錦秋

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お山の紅葉はもう里の方まで降りてきました。

少し前のこと、車を走らせて奥飛騨へ。
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by ai-pittura | 2015-11-14 12:52 | 山へ | Trackback | Comments(0)
2015年 11月 14日

お礼

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神戸、ギャラリー歩歩琳堂での稲富淳輔展、無事会期を終えました。
お越し下さった皆様、お手にとってくださった皆様、本当にありがとうございました。

次回の発表まであまり間がありません。
稲富淳輔 次の予定は12月9日〜15日銀座ギャラリー枝香庵でのクリスマス展
そして来年2月に八丁堀のギャラリーで個展を予定しております。
東京で皆様にお目にかかれることを楽しみに。


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by ai-pittura | 2015-11-14 12:28 | 展覧会 | Trackback | Comments(0)
2015年 11月 05日

折り返し

稲富淳輔展、開催中です。
展示風景をちらり。


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後半も皆様のお越しを楽しみにお待ちしております。








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by ai-pittura | 2015-11-05 22:34 | 展覧会 | Trackback | Comments(0)