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2010年 10月 29日

焼成

b0080173_144633100.jpg夏のおわりに作っていた陶彫の頭部、
窯で焼いてもらって一度目の焼成が終わる。
爆発することなく無事にでてきてくれた。
陶というよりは石のような質感で少しおどろく。
削りだしていこうとする感覚はいつもあるけれど、
銅版画の時も実際に石のような質感が画面にあらわれてハッとした。
今回、高温焼成ということもあっただろうけれど
石はやっぱり自分のなかのものだ。
白っぽい色に起伏がほしかったので今日刷毛で薄く黄土をかける。(写真)
このあともう一度焼成かな。
新生堂で展示できるといいな。
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by ai-pittura | 2010-10-29 15:04 | 陶彫 | Trackback | Comments(0)
2010年 10月 28日



窓をあけて雨をみていると
なんにも要らないから
こうしておだやかなきもちでいたいとおもう





雨は土をうるおしてゆく
雨というもののそばにしゃがんで
雨のすることをみていたい                       

                                   「八木重吉詩集」白凰社


冬にむかう雨がふる。八木重吉さんの好きな詩を思い出す。
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by ai-pittura | 2010-10-28 11:56 | | Trackback | Comments(2)
2010年 10月 28日

やま

寒波がきたようで、昨晩から一気に冷え込む。
あまりの寒さに私はホットカーペットを出し、タガネは毛布にもぐりこみ眠りつづける。
今月に入ってから山の100号を描いていた。
山の地形を描いているのではない、
ただシンプルで、抽象的でもある山のかたちに向かうなかでは
揺れ、くぐもった自分ばかりが照射される息苦しい日々。
手が動かせずただ画面をみる日、思い切って離れる日、
初めの頃にあった小さな山々は消え、画面はもっと単純になった。
黄みがかった白の感触がずっとあって。

比叡山の頂に向かった。
はりつめた空気は一層冷たく、自然と背筋がただされる。
そこで出逢った深々とした空間がなぜか私には無数の粒子でできているように感じられ、
言葉や頭や心でなく、真ん中で私はただ納得し、帰り道は静けさがどこまでもつづいていくようだった。
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by ai-pittura | 2010-10-28 01:33 | | Trackback | Comments(0)
2010年 10月 18日

春子おばあちゃんの木

b0080173_21323472.jpgひさしぶりの春子おばあちゃんのこと。
個展が終わってから春子おばあちゃんは水彩に取り組みはじめた。
色鉛筆やパステルだと力がいるけれど、筆ならすいすい塗ることができる。
はじめた頃は、つけた絵具を一回洗ってからまた違う色をつけることや
筆がふくんでいる水の量や色の濃さの感覚をつかめず
やっぱりまだ私にはとてもむりだわ、と苦労していたおばあちゃん。
最近、すこしずつ絵具をつけることにも慣れはじめて、
パレットの上で絵具をまぜている時に、
「ああーほんとうにいい色だわねえ。」
と顔が華やぐおばあちゃんは少女のようで。
今日お家に行ったときには、
「あい先生、あの木って葉っぱがたくさんあるように見えて描いてましたけど
まんなかにしっかりと幹があってそこから小さな枝がでて葉がついていることを
発見したんです。それを見つけた時本当にうれしくって。お伝えしたくって!」
とリビングに置いてある幸福の木を描いた絵を見せてくれ、
何度も幹の部分をなぞるおばあちゃんに
私はとても胸が熱くなった。
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by ai-pittura | 2010-10-18 21:51 | 春子おばあちゃん | Trackback | Comments(6)
2010年 10月 08日

b0080173_11222543.jpg

イヌサフランのふたつの球根のうち、ひとつが瞬く間に伸びて花を咲かせていた。
朝の光がとても似合う花。
見る度に嬉しくなって。

目にしみるようなセルリアンブルーの海、
サーファーたちのメッカらしいその海は波が高く、海に入ると予想以上のうねりにすぐ流されそうだった。
シュノーケルで下をのぞくと珊瑚礁と青い魚の群れが見え、どこまでも透き通っている。
その透明感に恐怖心が少しやわらいで岩場から垂直に潜ろうとする。
しかし強い波に押し流されすぐに浮かんできてしまう。
どこまでも垂直に下に潜りたいのに何度試みてもすぐに浮上してしまう。
段々それは波のせいではなく自分の呼吸への焦りが理由だと感じる。
でんぐりがえりをするように頭をつま先の方に、という言葉を思い出しながら
ただ何度も試みようとした。
そういう夢をみた。
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by ai-pittura | 2010-10-08 11:31 | 風景 | Trackback | Comments(0)
2010年 10月 07日

バランス

滞在制作から帰ってから、メールや電話、町の中の様々な音、いろんな情報や予定が一気に流れ込み、
ふつかほどは目眩がした。
ほんとうはどこにいても一緒なのだと思う。
でも、拒絶することとは違って取捨選択はすごく必要だと改めて実感。
すこしずつ整理しながら日本画新展に出品する100号にとりかかる。
昨年も滞在制作のあと、同じように日本画新展の100号を描いていた。
昨年と同じ、ひとつの音楽をずっと聞いている。
同じものを芯に思う内側の自分と、その上での表層している自分の変化を感じる。
家で制作の日、タガネは筆洗の水をかえにいく時も、トイレに行く時も日がな私にくっついてくる。
まだ避妊手術を受けておらず外には出せないので、制作中は戸を閉めていると
カーテンレールの上に座って、上の小窓からじっと見ながら時々ニャアと鳴く。
本当に甘えたで、もうちょっと親離れしなさいと思いながら
時々いじらしく思ったりもして。

最近読んだ本、山野井泰史『垂直の記憶ー岩と雪の7章』。
山野井さんという人をもうすこし知りたくなっている。
堀江敏幸『熊の敷石』。丁寧に真摯に紡がれた言葉。
言葉は言葉から離れ、映像として流れ込んでくる。
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by ai-pittura | 2010-10-07 17:53 | | Trackback | Comments(2)
2010年 10月 04日

青い風23人展

b0080173_18141413.jpg青い風23人展〈洋画・日本画・版画・染織〉
2010年10月8日(金)〜10月16日(土)
11:00〜18:00(最終日17:00まで)
月曜休廊



〒606-8344
京都市左京区岡崎円勝寺町91 グランドヒルズ岡崎神宮道101
TEL:075-752-0182  FAX:075-752-0182

【地下鉄ご利用の方】地下鉄東西線「東山」駅下車徒歩約8分
【市バスご利用の方】市バス5番「神宮道」下車徒歩約1分
【お車でお越しの方】大阪方面より…名神高速道路京都南I.C 下車 市内へ約10km
          名古屋方面より…名神高速道路京都東I.C 下車 市内へ約7km
          ※駐車場はございませんので、お近くの有料駐車場をご利用下さい


ギャラリー青い風のオーナーさんにお声がけいただき、以前描いた10号の絵を出品させていただきます。
ギャラリーは京都市美術館のすぐ近くですので、お近くにお越しの折には
是非お立ち寄りください。
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by ai-pittura | 2010-10-04 18:15 | 展覧会 | Trackback | Comments(0)
2010年 10月 01日

ただいま

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銅版画工房カプラムマニアにて二週間の滞在制作が終わりました。
そのあいだ、季節は日ごとにうつりかわって、もうすっかり秋。
三度目の滞在制作は偶然にも、はじめて滞在制作をさせていただいた昨年と全く同じ時期で
ひつじ雲、秋桜、あっという間に燃え広がる彼岸花や空を洗う風、、、
流れる季節の片鱗が肌にふれる度、昨年の断片が鮮やかによみがえってきた。
刷り師の藤井さんと銅版画に取り組みはじめて一年。
制作の方法やアプローチもすこしずつ変化してきたし
そのなかではあらゆる連鎖をいつも感じさせられてきた。
今回は藤井さんが提案してくれた早寝早起きプランを最後までつづけることができた。
まだ制作したい時も、どんなに焦りのある時も19時には制作を切り上げる。
ゆっくりお風呂に入って、ゆっくり晩ご飯を食べて夜23時には寝る。
しっかり睡眠をとって朝6〜7時に起きて、ちゃんと朝ご飯を食べて工房に出かける。
疲れていなくても休むときは休み、やるときはやる。
日々切りかえることの大事さと、休む(離れる)ことで整理されるものを教えられた。
疲れを気力でカバーして気づけないことが多い私にとって、
その生活のなかで体感させてもらったものはとても説得力のあるものだった。

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そして、制作はいつもみゆみゆの作ってくれるごはんに支えられていた。
世の中においしいものはたくさんあるけれど、本当に心にしみこむものをつくる人はとても少ない。
それは生活に根ざしているものでありその人の地面につながっているもの。

本当にありがとう。

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工房にむかう道
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朝の工房
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近くの高台から望む琵琶湖


たくさんの出来事のなかで感じたことが胸を去来する。
できることをすこしずつ。
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by ai-pittura | 2010-10-01 13:17 | 版画 | Trackback | Comments(4)