ふりつもる線

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2009年 12月 30日

ありがとうございました

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年末は主人も私も展覧会でバタバタしていましたが全て無事に終了しました。
稲富淳輔展『月よむ骨』(写真は展示風景)、
私の出品していた画心展、ギャラリーneutronにてのit's a small world展、
お越し下さった皆様、どうもありがとうございました。
来年も二人それぞれに頑張ってゆきたいと思いますのでこれからもどうぞよろしくお願い致します。
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by ai-pittura | 2009-12-30 15:32 | 展覧会 | Trackback | Comments(0)
2009年 12月 24日

なつかしさ

b0080173_2147957.jpg春子おばあちゃんの個展の段取りが決まった。
個展は来年の5月末、ギャラリーはバラのお庭があるところだ。
5月はまさにバラが咲いている頃かもしれない。
この前おばあちゃんのスケッチブックを繰っていたら
おばあちゃんの文章に出会った。

ーモジリアニの絵をみてゐましたら
 不意にだれかに会いたくなりました、

それを読んだ時、さあっと目が覚めるような思いがした。
そう、そうなんだと思った。
いいものに触れた時のなつかしさ、
それは確かに自分が知っている、自分の中にあるものなのだ。
何か言いあらわすことができない。でもそれは
たしかに私がきたところであり、同時に私がゆくところでもある。
そのなつかしさをおばあちゃんは何てすらりと言ったのだろう。
ありがとう、春子おばあちゃん。
(写真、おばあちゃんの描いた10月の人物)
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by ai-pittura | 2009-12-24 22:00 | 春子おばあちゃん | Trackback | Comments(8)
2009年 12月 24日

無名の音楽家

クリスマスが近くなってから、アヴェマリアを聴きたくなってよくかけていた。
アヴェマリアといえば、グノーやシューベルト、カッチーニのものが有名だが
カッチーニの(作とされる)アヴェマリアが群を抜いて好きだ。
作とされる、と書いたが、
本当はこの曲をつくったのはロシアの音楽家ヴラディーミル・フョードロヴィチ・ヴァヴィロフである。

ヴァヴィロフ(Vladimir Fiodorovich Vavilov, 1925年5月5日 – 1973年11月3日)は
ロシアのギタリスト・リュート奏者・作曲家。ソ連における古楽復興の立役者である。
ヴァヴィロフは、自作をきまって昔の作曲家、たいていはルネサンス音楽やバロック音楽の
作曲家のものとした。また、時々それ以後の作曲家になることもあった。
ヴァヴィロフは、名目上の「作曲者」のしかるべき作曲様式にはまるで無頓着であった。
とりわけ有名な偽作に以下の例がある。
「フランチェスコ・ダ・ミラノ作」の《カンツォーナ》(または《黄金の都市》とも)
「アンドレイ・シクラ作」の《マズルカ》
「ミハイル・ヴイソツキー作」の《悲歌》
「ニッコロ・ニグリーノ作」の《リチェルカール》
「バラキレフ作」の《即興曲 "Impromptu" 》(ヴァヴィロフの偽作の中ではかつて最も有名だった)
《カッチーニのアヴェ・マリア》ヴァヴィロフ自身は作者不詳としていたが、
いつの間にかジュリオ・カッチーニ作として定着した。

ヴァヴィロフは窮乏の末に膵臓癌によって亡くなった。

それから数ヵ月後に《黄金の都市のカンツォーナ》が発表されると、一夜にしてヒット作となった。
(wiki)

《カッチーニのアヴェ・マリア》はガランテ、アンドレア・ボチェッリ、スラヴァなどによって歌われているものが有名で、
スラヴァを教えてもらった時はその世界観に驚いた。
歌い手の解釈によって本当に表情をかえるこのアヴェマリア、ドキッとするようなスラヴァも
朴訥な素直さを感じるボチェッリも私はそれぞれに好きで
なによりそれを支えている旋律の深い響きに心をうたれる。





作家自身の名前などのこらなくてもよい、それがいいものなら作品だけがのこってゆけばいいと
その信念をヴァヴィロフは生きたように思えてならない。
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by ai-pittura | 2009-12-24 15:38 | 人間 | Trackback | Comments(2)
2009年 12月 16日

待つ

b0080173_0285868.jpgできるかぎり週に一度、版画工房へ行っている。
工房に置いているつくりかけの版画のことが気になって
よく思い出している。
続きがはやくしたい。
でも、今すぐできないのもいいかもしれない。
銅版画はほんとう、忍耐だ。
腐蝕の待ち時間もそう、
左右が逆転することもそう、
間接的だから
ひとつ前に戻ろうとした時
その何倍もの時間がかかるのもそう、
すぐに答えをくれない。
ただじっと待つ。
立ち止まって遠くをみる目で
そこにあるものを掘りおこしてゆけるように。
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by ai-pittura | 2009-12-16 00:40 | 版画 | Trackback | Comments(4)
2009年 12月 11日

稲富淳輔展

b0080173_2291966.jpg稲富淳輔展
ー月よむ骨ー
会期:12/19(土)~12/25(金)
12:00~19:00
(最終日17:00まで)
会期中無休、入場無料

作家在廊日:12/19、20、23、25
会場:ギャラリー歩歩琳堂
神戸市中央区元町通1-10-11
元町エビスビル3F
TEL:078−321−1154
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お知らせが間際になってしまいましたが来週土曜日より主人が神戸で個展をします。
年末の忙しい時ではありますが、何卒ご高覧賜りたく存じます。
白い壺たち、今回はすこし銀をまとっています。
上の写真は主人の作業場風景。
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by ai-pittura | 2009-12-11 22:20 | お知らせ | Trackback | Comments(2)
2009年 12月 09日

香りの色

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小ぶりの柚子をいただいた。
手のひらにおさまる小さな丸を湯船に浮かべる。
以前にも書いたことがあるだろうか、我が家はお風呂に灯りがない。
理由は、スイッチのある壁ぴったりまで冷蔵庫が押し迫っていて手をいれることが不可能ということも
あるけれど、改良して電気を点けようと思わない。
薄闇の中で湯の温度が沁みてくると共に何かがほぐれていくのがゆっくりと感じられる。
考えていることが何となく頭から切り離されて、目の前にモクモクと浮かぶ時がある。

闇の階調に慣れるまでのあいだ、目を閉じていると、柚子の香りが強く立ち上ぼる。
その数瞬後、陽の光をそのまま写したような黄色が体に入り込んできた。
ものには、そのものがとてつもなくそのものらしい瞬間があると思う。
視覚を奪われてはじめて、それをまざまざと感じることがある。
少しずつ目が慣れて灰色の中にもののシルエットが浮かんでくる。
いくつかの柚子が湯船の端で列になったり弧を描いたりしている。
アルミのたらいの端がぼんやり白く光っている。それはとてもやさしい。
夜はすべてを等しく墨色のなかに落とし込む。ものとものは同化して禍々しい個性は消えてゆく。
その時初めてものが持つ本当の姿がうつしだされるのかもしれない。
仕事帰りの短い夜の散歩と、灯りのない(そして時々ローソクの)お風呂の時間が好きだ。
時間と空間がとてもゆったりとそこにある。

裸電球の灯りを大事にする友人夫婦の家がある。
その人のつくる料理は本当においしいんだけれど、
さらにその灯りの下で食べる時、よりあたたかい気がするのは
料理そのものを素直に引き出す空気があるからなのかもしれない。
夜を夜らしく、朝を朝として迎えること。
そんな単純なことをどれくらいできているだろうか。
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by ai-pittura | 2009-12-09 02:36 | 筆休め | Trackback | Comments(4)
2009年 12月 05日

一段落

b0080173_01625.jpg諸々の〆切が一段落してホッとひと息。
明日は版画工房、気合い入れていこう。
イタリアの旅日記チョット更新しました。
まだヴェネツィア、この後南イタリア、シチリアとまだまだゆっくり続きます。
写真はこの前東京に行った時、インターから見た富士山。
空気が澄んでいて気持ちよかった。
富士山、今度は頂上まで登ってみたいよ。

ひとつ告知を。8〜13日まで東京、SUNDRIESにて友人が個展をします。
彼の写真のなかは静かに流れる時間があって
見終わったあとはしんとしたものが残るいい写真だなあと思います。
お近くの方がおられましたら是非ご覧下さい。
"Delay" 芦田陽介 写真展
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by ai-pittura | 2009-12-05 00:16 | 筆休め | Trackback | Comments(2)