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2009年 11月 30日

東京にて

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b0080173_12342573.jpg東京、アートスペース羅針盤にて画心展今日からスタートです。(写真は展示風景一部)
お近くにお越しの折には是非お立ち寄り下さい。
週末は搬入で東京でした。
練馬区立美術館の菅原健彦展が本当素晴らしいです。軍艦島、谷中Y字路、雲水峡…
風景と対する臨場感とそれを呑み込む描き手の器がものすごくて。
言葉は最小限に語り、すべてを絵で体現してきた菅原先生、
絵に向かう姿勢に深く勇気づけられます。大学院時代の恩師。
それから山種美術館の速水御舟展、『炎舞』は涙がでる。
闇のような時間の中、御舟はただじっとこの世を見つめていたのかなと。
幼い頃住んでいた家の部屋に炎舞のポスターが貼ってあり
それを見て育った。私には特別な親しみもある絵。
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by ai-pittura | 2009-11-30 13:09 | 展覧会 | Trackback | Comments(0)
2009年 11月 18日

人と花

b0080173_16165080.jpg本棚のサフランが昨日いっせいに花ひらいた。
そこだけが光をうけたようにあかるくて澄んでいる。
少し前、球根をもうすこし低い棚に置いていた。
芽(茎)はニョキニョキ成長していたのに上の棚まで空きが5cmくらいに
なったところで成長がぱたりと止まった。
あわててもう少し背の高い棚に移動させるとまた伸び始めた。
サフランは頭上の距離を知っていた。
それを見ていると、あちこちに頭をぶつけながら
せめてもがくことぐらいしかできない自分が滑稽に思えたりもする。
人は、多くのを持ちすぎて生まれたばかりに
それに足をからませ、つまづきながら生きて
なんとか少しずつでも剥ぎ取っていこうともがいているうちに生を終える
そんな生きものかもしれない。
答えのでないことをずっと考えている。

薄紫の花のむこうのぽっかりとした広がりを見ていると
少し勇気がわいてくる。

それでも花と人の根底は同じ。
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by ai-pittura | 2009-11-18 16:54 | 人間 | Trackback | Comments(4)
2009年 11月 15日

年末のグループ展2つ

京都造形芸術大学日本画研究室選抜 新人作家展 vol.6 画心展

会期:東京展11月30日(月)〜12月5日(土)11:00〜19:00
(最終日17:00まで)その後京都に巡回
無休・入場無料
会場:アートスペース羅針盤

会期:京都展12月8日(火)〜12月13日(日)11:00〜18:00
(最終日17:00まで)
無休・入場無料
会場:むろまちアートコート
地下鉄四条駅すぐ四条室町鶏鉾町、池坊短期大学横
075-351-8585

お問い合わせ先:京都造形芸術大学日本画研究室 075-791-9122

日本画コースのコンクールで選抜された学生の作品+卒業生招待作家6名による展覧会です。

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年 末 特 別 企 画 展 『 I t ' s  a  s m a l l  w o r l d 』
- 平面 / 立体など、0号サイズを基本とした小作品 -

人種や宗教、政治によって分断される世界。
2009年も終わろうとする中、改めて美術に何が出来るかを問う意欲的な企画展。
neutron kyotoのギャラリーアシスタント、桑原暢子のキュレーションで贈る
「小さな小さな世界」に広がる大きなイメージ。
初登場の今村をはじめ、平面・立体を問わず0号サイズ(およそ18センチ四方)を
基本とした小品を揃え、ギャラリーの中に小宇宙が広がる様は冬の星座の様に美しく輝くだろう。
クリスマスにもぴったりの作品は全てお買い上げ頂く事が出来ます。
大切なあの人へ贈りたい、珠玉の数々・・・☆(neurtonホームページより抜粋)
*画像イメージはそれぞれの作家の作品ですが実際の出品作品とは異なります。

会期:12月8日(火)〜12月30日(水)11:00〜23:00
月曜定休

出展作家: (順不同)今村遼佑、瓜生祐子、小倉正志、忠田愛、
      寺島みどり、中比良真子、冬耳、三尾あすか

会場:ニュートロン京都

こちらは額を含め約0号サイズという小さな小さな展覧会で、私はミニの版画含め6点前後出品予定です。

*12月17日(木)はneutronカフェスペースにて19時〜22時まで大忘年会が開催されます。
当日はスペシャルゲスト「高鈴」さんによるライブ¥3.000-(フリードリンク、軽食付き)もあります。
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by ai-pittura | 2009-11-15 19:30 | お知らせ | Trackback | Comments(4)
2009年 11月 13日

ありがとう

アメイジング・ツリー/長田弘

大きな樹があった。樹は、
雨の子どもだ。父は日光だった。
樹は、葉をつけ、花をつけ、実をつけた。
樹上には空が、樹下には静かな影があった。
樹は、話すことができた。話せるのは
沈黙のことばだ。そのことばは、
太い幹と、春秋でできていて、
無数の小枝と、星霜でできていた。
樹はどこへもゆかない。どんな時代も
そこにいる。そこに樹があれば、そこに
水があり、笑い声と、あたたかな闇がある。
突風が走ってきて、去っていった。
綿雲がちかづいてきて、去っていった。
夕日が樹に、矢のように突き刺さった。
鳥たちがかえってくると、夜が深くなった。
そして朝、一日が永遠のようにはじまるのだ。
象と水牛がやってきて、去っていった。
悲しい人たちがやってきて、去っていった。
この世で、人はほんの短い時間を、
土の上で過ごすだけにすぎない。
仕事をして、愛して、眠って、
ひょいと、ある日、姿を消すのだ。
人は、おおきな樹のなかに。



大好きな詩。
11月10日、父方の祖母、きくよおばあちゃんがこの世を去った。
100歳まで生きてくれての大往生だった。
一世紀、本当におつかれさまでした。
とてもやさしい人。
笑顔がかわいくて、卓球が好きで、野球観戦が大好きで、
年をとっても麻雀の役や点数計算は忘れずにちゃっと牌を積んでしゃきしゃき打つ。
おばあちゃんと卓球勝負したことなかったけど
好きなものは見事に受け継いでるなあ。
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by ai-pittura | 2009-11-13 21:58 | 人間 | Trackback | Comments(4)
2009年 11月 09日

デイキャンプ

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湖北のガリバー旅行村にて銅版画メンバーでデイキャンプ。
朝は八ツ淵の滝へトレッキング。
少しずつ近づく滝の音にわくわくしながら紅葉の始まった山道を歩く気持ちよさ。
ビロードのような背をもつ朴の葉、光に白く透けるコシアブラ、名前の由来わからぬタカノツメという木。
山は本当に知らないことだらけで、ただそこを歩いているだけで気持ちがすうっとする。

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八つの滝のうち二つ目までで時間切れだったけど、今度は夏にシャワークライミングしたいな。
沢渡りでは苔でつるつるの岩で滑ってお決まりの川ポチャも嬉しかった。
滝壺近くの水はもう痛いほど冷たくて、本当にきれいだった。
山はいいなあ。久しぶりでとてもドキドキした。

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お昼はバーベキュー。
藤井さん、みゆみゆ、誕生日おめでとう!
友人実家の畑野菜と差し入れしていただいた近江牛、特製鮭のちゃんちゃん焼き、焼き芋、
朴葉焼き、手作りケーキ・・・とご馳走のオンパレード。
動けないほど食べたあとは卓球大会でくたくたになり、アスレチックでローラー滑り台とターザンもして
夜はカナメちゃん考案ボードゲーム・ビンゴレットの緊張感に久々の感覚を思い出してしまう。
久しぶりにみんなで過ごした時間、自分が考え続けていること含めいろいろなことを考えさせられる。
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by ai-pittura | 2009-11-09 23:27 | 筆休め | Trackback | Comments(0)
2009年 11月 05日

行間

b0080173_1952645.jpgお布団に入ってすぐに眠ることができない夜は、長田弘の詩集をくりかえし読んでいる。
長田さんの詩は本当に秋の夜長がよく似合う。
いままた改めて、沁みとおるように入ってくる。
長田さんの詩には言葉と言葉の間に空気がある。
ほんとに書きたいことはそこにある。
長田さん、どんな人だろうと想像している。



 言葉/長田弘

悲しみを信じたことがない。
どんなときにも感情は嘘をつく。
正しさをかかげることはきらいだ。
色と匂いを信じる。いつでも
空の色が心の色だと思っている。
黒々と枝をひろげる欅の木、
夕暮れの川面の光り、
真夜中過ぎの月が、好きだ。
単純なものはたくさんの意味をもつ。
いくら短い一日だって、一分ずつ
もし大切に生きれば、永遠より長いだろう。
どこにあるかわからなくても、
あるとちゃんとわかっている魂みたいに、
必要な真実は、けっして
証明できないような真実だ。
人をちがえるのは、ただ一つ
何をうつくしいと感じるか、だ。
こんにちは、と言う。ありがとう、と言う。
結局、人生で言えることはそれだけだ。

一人の言葉は何でできているか?
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by ai-pittura | 2009-11-05 19:10 | | Trackback | Comments(6)
2009年 11月 05日

不退転

b0080173_15591444.jpg春子おばあちゃんのこと。
この前、おばあちゃんは線をひくことができなかった。
それははじめてのことだった。体調や眼の調子が原因ではなかった。
なんとか描こうとしても顔はばらばらになった。
どうしてだかわからない、
胸がつかえてどうしても絵を描くところに気持ちがおりてこない
と言ったおばあちゃんの思いつめた顔。
それは本当に素直なことだと私は感じた。
もし違う取り組み方をしていたら絵はできてしまっただろう。
紙の上にただ鉛筆を走らせることができてしまえば。
おばあちゃんはそれができなかった。
その日は、絵を描く手は休めましょうと言った。
そしておばあちゃんの見たいものを聞いた。
絵を通して何をしたいのかゆっくりと話をした。
最後におばあちゃんは、これは年のせいなんてことじゃない、
私の問題です、もっとちゃんとものを見たいと言っていた。

写真はおばあちゃんの以前のスケッチ。眼の練習。いつもこうして何度でも描いている。
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by ai-pittura | 2009-11-05 16:32 | 春子おばあちゃん | Trackback | Comments(4)