ふりつもる線

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2008年 10月 30日

延長上

b0080173_23293325.jpgお昼前から、日が暮れて夜まで、変わる光を感じながら
ニュートロンのカフェにいることがすごく心地よい。
ここで展示したことのある作家さんや、ゆっくりこの空間に身を浸したことが
ある人は皆この感覚を味わったことだろう。
ギャラリーは一段高く舞台のようになっており、
ガラス張りで隣接したカフェからも見える。
カフェでは座る席によって絵の見え方も違う。
そして決して邪魔にならないBGMと人の話し声、食器の音、
小気味よい包丁のリズム、そんなものを感じながら
ゆっくり絵と絵を見ている人を眺める。とても贅沢だ。
絵がそういう人の営みの中にあることをとても幸せに思う。
そして、もっとゆっくり静かに絵と対峙したい時はギャラリーに入る。
音は遠ざかり、高さも変わり、絵が色濃くなる。
とても素敵なのが夜の表情だ。中央のシャンデリアが急に存在感を増す。
深海を漂うアンコウのようでとても美しい。
カフェの照明は全体的に暗く、ギャラリースペースが発光するように浮かぶ。
これだけ表情の変わるギャラリーはなかなかないでしょう。
・・・となんだかんだ私がつまらない解説をするよりも、百聞は一見にしかず、いやいや
一見というより、お時間ゆるす方はどうぞカフェの方にも座って長居していただけたら最高です。
神戸のギャラリー歩歩琳堂とニュートロン、ぱっと見、全然違うんだけどとても大事な共通点がある。
それは人の普段の生活を意識できるギャラリーであるということ。
いつもしていること、いつも使っていることばの横に絵を置けることに強い可能性を思う。
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by ai-pittura | 2008-10-30 00:10 | 展覧会 | Trackback | Comments(6)
2008年 10月 27日

展示

b0080173_17413530.jpg本日、個展の搬入、展示が完了!
絵の間隔や高さなどどちらにするか少し迷ったところがあったけど
最終的にはこの作品ならこれ!という展示ができたと思う。
ライティングも気に入ってます。
だから、泣いても笑っても勝っても負けてもこれが私の今の全力。
是非見にきてください。明日、11時から会場にいます。
ということで酒も解禁。今から飲みにいってきまーす。
多分これから久々の友やいつもの仲間と連日飲むことになるでしょう。
じゅん、ゆい、搬入の手伝いありがとう!
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by ai-pittura | 2008-10-27 17:52 | | Trackback | Comments(2)
2008年 10月 26日

小品

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ニュートロン、ギャラリーの手前にはニュートロングッズなどが販売されているショップスペースがあり、
そちらにもミニの作品(写真のもの含め)を数点置かせていただきます。
個展中どうぞ合わせてご覧下さい。
いつも時間のかかるタイトル決めもようやく終わり、あと少しを梱包するのみ。
とりあえず眠いです。瞼が上から降ってくるよう。
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by ai-pittura | 2008-10-26 18:19 | | Trackback | Comments(2)
2008年 10月 24日

安定

個展に出す絵を今日はゆっくり眺めてみた。
絵を描く者にとってひとつひとつの絵は終わりでなく経過地点だ。
その経過地点として私にはこの試行が必要だったんだなと感じた。

今日はやたら安定、不安定という言葉を耳にした日だった。
高校時代の友人は結婚したり、赤ちゃんができたり、マイホームやローンの話も多く、
安定の中に幸せを見つけている。
でも残念ながら、日本でものを作りたければ安定した幸せはない。
絵を描きたい、でもある程度安定したい。そういう悩みや不安をしょっちゅう聞く。
バイトしながら制作するのはしんどすぎるから、就職してなんとか絵を描く。
絵は続けるけど彼女と結婚し、養っていきたいから定職につく。
そう言いながらも、やはりどんどん無理が生じ、絵をやめていく人を多く見ている。
ずっと無所属で制作すると言っていた人も将来を考えて、という理由で団体に入ったりする。
それを見て、時々ほんとに涙がでるほど寂しくなる。
元は皆ものを作りたくて美大に入ったはずなのに、現実の形而下的なことに
物事が取り替えられ、形而上的なことは二の次になっていく。
私は、絵と安定した生活の両立はありえないと思う。
かつて、同志社を中退し、絵描きになりたいと言った時、周囲の激しい反対と父親の猛烈な怒りを
私は幾分沸騰した頭ではあったけれど真剣に受け止めたつもりだ。
二つの真逆の道が目の前に伸びていた。
私は安定した幸せのあるであろうもうひとつの人生を捨てた。
迷いはなかったが、覚悟した。それまでの生活と訣別した。
小さなことだけど一枚一枚の服もぼろぼろになるまで着ようと思った。
はじめは欲しいもの我慢したりとかもあったけど、そんなことももうなくなり
この生活がとても幸せだと感じている。
まだまだ若いからできている所もあるかもしれない。でもとても自分らしい。
気がついたら、同じく安定してない人と結婚していたから笑える。
でも旦那が男だからとかで就職してほしいなんて思ったことない。
自分たちにとっては、安定というものが消してしまう火があることを知ったからかもしれない。
大切なのは10年後、20年後、30年後もそう思えているかどうか。
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by ai-pittura | 2008-10-24 18:29 | | Trackback | Comments(18)
2008年 10月 22日

京都の冬

お昼はまだあったかいけど京都の朝夕はもうずいぶん寒くなった。
畳と畳の間に手をかざすとひゅーっと吹き上がるすきま風に、
あぁまたこの季節がやってきたとうんざりする。
寒がりの私には京都の冬が本当につらい。
寒い時の楽しみといったら正月の麻雀とおでんと鍋と熱燗ぐらいしかない。
あとは猫のように布団にくるまってじっと読書でもするか。
制作する時は、あったかいタイツをはいて、カイロを貼ってドカジャンを着る。
そして10分おきにゼリー状になっていく膠と格闘しなければならないのだ。
考えただけで億劫だ。
夏はどんなに暑くても闘志が湧いてくるのに、冬は戦意喪失してしまう。
それでも、しんしんと降る京都の雪だけは好きだ。
磨硝子に仄白くうつるあかるさとすべての音を吸いとったような静かさが好きだ。
太陽や雨は外側から影響を与えるが、雪は違う。
皮膚をすっとすりぬけて内側に入り、体のなかにも雪を降らせる。
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by ai-pittura | 2008-10-22 23:28 | 京都 | Trackback | Comments(2)
2008年 10月 22日

のらいぬ

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「のら」
真鍮網、陶土、和紙、墨、土性顔料、インク
のらがゆく。
のらがあるく。
ふりしきる雪の中をあるいていく。

描き終わってから、そういえば『のらいぬ』という絵本があったのを思い出した。
小さい頃何度も読んで大好きだった絵本だ。
じりじりとした夏の日に出会った少年とのらいぬの話だ。
ふつうだったら少年がのらいぬを家に連れて帰って仲良く暮らす話で終わるだろう。
その絵本はちがった。
まるでかつてからの友達のように、夏のきらめきを共にした後、
少年と犬はさらりとさわやかに別れる。また会えるよねと。
私のなかにも黒いのらいぬは棲んでいる。
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by ai-pittura | 2008-10-22 18:12 | | Trackback | Comments(4)
2008年 10月 22日

手紙

この2か月ほど制作しながら本や映画を普段の3倍ぐらいのペースでつめこんだ。
個展後の制作や次のテーマを何にしようかということもいろいろ考えた。
それである時、ふと次の方向が決まった。
取り組み方など含め、まだまだ考えたいことは山ほどあるけど
個展間近になってきて頭の中のいろんなことばや疑問符がぽーんと抜けて真っ白になった。
ここ数日は何も考えずに個展の準備をしている。
とうとうあと5日で搬入だ。
急に引き出しの手紙を読み返したくなった。
絵が縁を作ってくれたひとからもらった、大切な手紙だ。
思うがままに綴られた、まっすぐ純粋な空気を感じる手紙の最後は
あせらず、懲りず、素直に、感謝を、そして忠田愛らしさ      と結ばれる。
この手紙を読む時、生きる上で、描く上で失ってはいけないもの、譲ってはいけないものを内に思う。
そして深く励まされる。
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by ai-pittura | 2008-10-22 01:55 | | Trackback | Comments(4)
2008年 10月 19日

京都展終了

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画心展(京都展)本日無事終了し、搬出を終えました。
見にきてくださった皆様、どうもありがとうございました。
出品者のみんな、おつかれさま。
画心展は東京に巡回し、11月18〜22日銀座洋協ホールにて展示がありますので
関東の皆様どうぞよろしくお願いします。
東京会場はスペースが広く、私の方は京都展の作品に加え、個展出品作の一部を展示予定です。
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by ai-pittura | 2008-10-19 19:35 | 展覧会 | Trackback | Comments(4)
2008年 10月 15日

電話

b0080173_12514831.jpgふと声が聞きたくなって久高島に電話した。
ここから約6時間の隔たりを越え、
久高の景色がうねりながら細い電波の線をつたって
眼前に飛び込んできた。

三線のじじい、脳梗塞で倒れよったけどいま病院で
リハビリして元気にしとるよ。
それ以外はなんも変わっとらんよ。
古波のおじいからあんたに電話するように言うとくよ。
ほんであんたいつ来るね?

胸が熱くなる。
ここには逞しく、雄大で、しかし小さなことで腹を立て
すぐ人のことに首をつっこみ、意地を張り、酒と共に泣き笑い
そしてその土地に誇りを持って生きる男達女達がいる。
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by ai-pittura | 2008-10-15 13:09 | 久高島 | Trackback | Comments(4)
2008年 10月 15日

個展ー内側の他者ー

b0080173_234254.jpg忠田愛個展
ー内側の他者ー

会期:10月28日(火)
〜11月9日(日)11:00〜23:00
(最終日21:00まで)
月曜定休・ただし11/3祝は営業
入場無料
会場:京都市中京区三条通り烏丸西入
文椿ビルヂング内2F
ギャラリーニュートロン
075-211-4588
・・・地図

展覧会場は店内カフェレストランと
隣接しておりますが、
ご自由にお入り頂くことができます。


在廊予定日:10/28,29,31
11/1,2,3,7,8

京都では初個展になります。
ご多忙のことと存じますが
お近くにお越しの折には
ぜひお立ち寄りください。

またDMご希望の方がおられましたら
非公開コメントにて送り先を
ご連絡ください。
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by ai-pittura | 2008-10-15 00:06 | 展覧会 | Trackback | Comments(14)