ふりつもる線

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カテゴリ:旅( 57 )


2015年 09月 07日

旅の記録

北海道の旅記録は久しぶりにこちらのブログにてゆっくり更新中・・・坂を降りれば


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by ai-pittura | 2015-09-07 18:46 | | Trackback | Comments(0)
2015年 09月 06日

しるべ

1週間の道東の旅から帰宅した。
まだ身体の隅々に北の空気が満ちている。
本州の湿気を帯びた空気、仰木の濡れた緑や猫たちの匂いが新鮮に鼻を突く。

女満別空港から清里に入り、知床、羅臼、根室、霧多布、釧路、中札内をまわった今回の旅は
生き物との出逢いに満ち満ちていた。
海と川、山、森や大地が、ひとつながりに堅く結ばれた大きな揺籠に
無数の命がさざめいていた。
命はひとつひとつが個であると同時に
種や、時に種を越えたおおきな集合体として、畝るように鼓動していることを全身で理解したとき、
なにかが心の奥深く根を下ろした。
それは これから先、何度も立ち返る標になるだろう。

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by ai-pittura | 2015-09-06 22:45 | | Trackback | Comments(0)
2015年 08月 26日

五島列島〜4

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五島を発つ最後の日は快晴だった。
レンタカーを返却し、瑠璃色に輝く海沿いを岬の先端近くまで歩く。
このあたりは矢堅目という地名で、突端の三角の大岩はかつて五島列島西方海上航路の目標となった。
そのため、侵入してくる外敵を防ぐため矢(守備兵)で堅めたという。

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階段をのぼり、大岩を眺める公園につくと突然視界がひらけ、
海から巻き上げられた風に強く身体を押された。
見る間に服が帆のように波うち、煽られた髪の毛が顔を叩く。
目をつぶると どこまでも飛んでいけそうな気持ち。
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一個人が抗いようのないもの(それは戦争であったり自然現象であったり)に対峙してきた人々のこと、
そして時代が過ぎ去り、また移り変わってゆく意識のことを
旅のなかで考えるともなく考えていた。
それは、いい悪いということではなく。


目の前に無窮の海がひろがっていた。
じっと見ていると太古の息づかいが聞こえてくるようだった。
大陸からこのちいさな島へ渡来してきた私たちの遠い祖先のこと。
この風景はその人たちが見ていたものとさして変わらないのではないだろうか。


見上げると数えきれない赤トンボが上空を舞っていた。

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by ai-pittura | 2015-08-26 21:21 | | Trackback | Comments(2)
2015年 08月 25日

五島列島〜3

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自然豊かと言えば聞こえいいけれど、島の自然は野性的で荒々しく、厳しい。
内部は山がちで田畑などはほとんど無く、
人が足を踏み入れていない山々を縫うように高低差の激しい道がどこまでもつづく。
植生は椿などの照葉樹林帯が目立ち、かつて渡来した縄文人のことに思いを馳せた。
むせ返るような緑にはさまれた、ほとんど風景の変わらない道をただただ走り
ようやく中通島の東端に辿りついた時は何かほっとしたような思いだった。

橋を渡り、海を見晴るかす場所に頭ヶ島天主堂が突然あらわれた。
日本には珍しい石組みのうつくしい教会。
教会の前には、青い海を背負うようにキリシタン墓地があり、
あるものは角がとれ、あるものはひび割れた石の十字架は
それぞれにふかく刻まれた皺をもつ人々の顔のようだった。


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ササユリが、切り立った海食崖の上の斜面のあちらこちらで満開を迎えていた。
その際立った白さが、教会を縁取るように心にのこっている。


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浜串、希望の聖母像

滞在中、五島列島50年に一度とも言われる大雨に見舞われた。
船は欠航となり、海水浴場も遊泳禁止、
岩壁に激しく波しぶきが打ちつけられ、思わずあとずさりする。
浜串の教会で、その日、守をしていたおばあさんと長くお話した。
繰り返されたキリシタン弾圧、この土地のもつ痛みや安らぎは
ひとりの人のささやかな日常のお話を通して、
はじめて実感を伴い、内側へ浸透していくような気がした。

この場所はおばあさんがこの島で一番好きだと言った場所。


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by ai-pittura | 2015-08-25 18:34 | | Trackback | Comments(4)
2015年 08月 25日

五島列島〜2

中通島、蛤浜へ。

遠浅の浜に、無数の小さな丸い砂玉が敷きつめられている。
もしかして、もしかして!とはやる気持ちを押さえながらのぞきこむと、
やっぱりそうだ。
コメツキガニ!
この砂団子はコメツキガニが砂をすくって口に当て、
プランクトンや有機物を吸いながら器用にまるめて下に落としていく、食事跡のようなものなのだが
なんとまあ見事なこと。

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砂のうえを歩いていると振動を感知して、皆すばやく隠れてしまうけれど、
じっと座って身動きせずに10分くらい待っていると
お、出てきた出てきた・・!
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写真中右下の穴の左上にもカニが写っている。すばらしい保護色。



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こちらはマメコブシガニ。コメツキガニと違ってなんともどんくさく、
すぐにつかまえられる。
横歩きではなく前に歩くカニで、砂に潜っていく様子も手際の悪さが愛らしい。

海の浅瀬にはたくさんのハゼやムツゴロウ?のような生き物達。
少し深いところにはクサフグの群れ。
岩場を求めて少し沖までいくと小さな黄色いフグやオコゼ(背びれに強い毒あり)、
黒や水色の魚の群れ。
そんなに遠くまで行かないでください!もっと手前で!とカヤックの監視員さんに怒られながらも
エイにも会えて嬉しかった海の一日。
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”水中で撮れるインスタントカメラ”なるものを見つけて
撮ってみたところ、やや不鮮明ではあるけれど、五島の海がそのなかに広がっていた。

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by ai-pittura | 2015-08-25 14:30 | | Trackback | Comments(0)
2015年 08月 16日

五島列島〜1

島内に29もの教会が点在している中通島へ渡る。



堂内へ
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by ai-pittura | 2015-08-16 18:09 | | Trackback | Comments(0)
2015年 08月 16日

8月9日長崎

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2015年8月9日 長崎に着いた。
その場に立つ。
土地が語りかけてくるものは、どんな映像より切実に胸を衝き 呆然とする。
あれから70年。

肌がチリチリと痛く、歩く度にぐらりと視界が揺れるような、暑い暑い一日だった。

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舟越保武さんの二十六聖人像が立つ、西坂の丘へ。
長崎駅からほど近い場所ながら、
急な坂道を上がりきるとふっと空気が変わり、時がゆるやかに流れはじめる。
舟越さんが無我夢中で、4年の歳月をかけて打ち込んだ26人の殉教者像。
そこには無窮のしずけさが宿っているようだった。
舟越さんは二十六聖人が殉教した日と同じ2月5日に亡くなった。


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by ai-pittura | 2015-08-16 17:43 | | Trackback | Comments(2)
2013年 10月 01日

中之条/四万温泉

金沢個展の少し前のこと 中之条ビエンナーレへ。
夜行バスで早朝前橋に着き、そこから吾妻線で中之条へ。
夕方の待ち合わせまで時間があったので、バスに揺られてIさんが薦めてくださった四万温泉へ。
この夏は通信のお仕事や、個展準備でずっとバタバタしてしまい、
かなり煮詰まっていたので久しぶりの一人旅に、なんだかつかえていたものがすうーっと降りてゆく。

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気の向くままに四万温泉付近の山に登ってみる。
低い山だったけれど、これがかなり手強く、地面はズルズル薮漕ぎ状態、
這々の体で降りてきて町営の外湯に逃げ込む。
このところ全然動かしていないせいで身体が強張っている。
急斜面ではやはり膝の痛みが出てしまう。
登山ってやっぱりしんどいなあと思い返しながらも、
目の前の一歩一歩をしっかり踏みしめて歩いていけば、必ずしんどさとか辛さは
それだけではないものに変わっていくことを身体に刻まれて、単純さに救われ、納得する。
それにしてもお風呂は気持ちいい。
四万温泉 なんてよい町。

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バスの本数が無く、帰りはヒッチハイクで中之条の町へ。
富岡のおばさま、本当にありがとうございました。車内でのお話も楽しかった。
30過ぎて未だに大学生に見られてしまう、私、少々悲し。

中之条ビエンナーレ
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by ai-pittura | 2013-10-01 16:51 | | Trackback | Comments(0)
2012年 10月 03日

ひとりの森

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朝、ヨシダさんのおうちを出て森に向かった。
ぽつぽつと並ぶ家や畑の間を抜け、しばらく歩くと森の入り口がぽっかりと空いていた。
小雨が降りはじめていたけれど、雨粒は樹々の下にはほとんど落ちてこず、
一歩足を踏み入れるとそこは別次元のようだった。
自然はいつもこわい。
こわいという言葉が合っているのかわからないが、
特にひとりの森で、山で、海で感じる、独特の緊張感は、
さらされている命に対する本能的なもので、
同時に突きあげる、あのワクワクした感じは
ふるい動物たちの血が自分にも流れている証なのかもしれない。
それを意識化したりことばにしたりすると離れてしまうし、つまらないし、
訳もなく流れてくる涙はそれだけではないだろう。
いつまでもわからないけれど、
私の、確かな、信じられるものだ。
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by ai-pittura | 2012-10-03 10:44 | | Trackback | Comments(0)
2012年 09月 23日

戸隠

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戸隠連峰、修験の霊場。
切り立った剥き出しの岩肌は、決して簡単に人をよせつけず、
うっすらと霧のベールを纏う尾根にはビリビリと緊張感が漂っていて、思わず背筋をのばす。
近寄り難い、しかしなんという存在感。

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鏡池より戸隠連峰。

奥社へ
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by ai-pittura | 2012-09-23 18:53 | | Trackback | Comments(0)