ふりつもる線

aipittura.exblog.jp
ブログトップ

カテゴリ:風景( 47 )


2017年 01月 11日

Gift

b0080173_08104344.jpg


一日で3本の虹に逢えた日。
湖西は山と湖の距離が近く、天候の移り変わりが激しい。
見通しのよい湖岸を車で走っていると、
雲が風神雷神の座のようにうねる様子や
対岸の町に降る雨のかたまりが見え、
雲間から射し込む光の梯子に逢えることもあり
そんな時は、ただひたすらに眺めている。



[PR]

by ai-pittura | 2017-01-11 08:29 | 風景 | Trackback | Comments(0)
2016年 05月 24日

世界一おいしいフライドポテト

b0080173_19374182.jpg

東京、
もうすっかり我が家のようにあたたかく、なつかしく、いとしい船のおうち。
りかさんがフライドポテトを揚げてくださる。
オリーブオイルの跳ねるリズミカルな音とともに部屋に満ちていくハーブの香りに
思わず台所をのぞきにゆく。
いづみさんはこどものような顔で動画を撮っていた。わかる、その気持ち!

b0080173_19375576.jpg

ハーブはローズマリーとタイムとセージ。
じゃがいもはお爺さんみたいに皺くちゃであるほどいいんだそう。
りかさんが空からぱらりぱらりと大粒の塩を降って、
あつあつのポテトにはふはふ言いながら顔を見合わせる。

それはまるで 乾いた大地と緑で編んだトスカーナの丘がゆっくりと身体を通り過ぎていくようで。


[PR]

by ai-pittura | 2016-05-24 19:51 | 風景 | Trackback | Comments(2)
2016年 03月 26日

春の小川

b0080173_18454547.jpg


b0080173_18455867.jpg


天気のよい(しかし湖岸から強く吹く風はまだ冷たい)日、つくしの様子を見に出かける。
小川には小魚の群れがたくさん泳いでいて、
”春の小川”の唱歌みたいな風景が、まだそこにあることが心から嬉しい。
それにしてもつくしのフォルムの愛らしいこと。
規則正しく並んだ穂先の六角形に眼を見張り、隙間から飛んでゆく緑の胞子にほおーっと感嘆する。

川べりにはつくしの他に芹、たんぽぽ、タネツケ花によく太った野蒜まで。
春は野草のごちそうが大共演。

[PR]

by ai-pittura | 2016-03-26 18:56 | 風景 | Trackback | Comments(0)
2015年 11月 20日

オークの樹

来年引っ越しをすることになった。
まだ先なので少し早いけれど、
義母から、食事のための机をプレゼントしてくださるとのお言葉。
いえいえ、お気持ちだけ、と押し問答になってしまうけれど、
じゅんとよく話し合って、いただくことを決める。

お義母さんの好きなイギリスの古い家具が並ぶお店へ行く前夜、夢を見た。

机を選ぶ時は樹の質(たち)をよく見ること。
少々頑固で偏屈でもいい、実直な樹であること。
頭のなかでしわがれたお爺さんの声がする。
眼の前におおきな樹があらわれる。
大地に張るがっしりとした根、ごつごつした太い幹には幾つかの瘤、
樫にも似ているし欅のようにも見える。
枝分かれしている梢の先の葉はそんなに多くないけれど
風に揺れてきらきら光っている。
樹は白黒でゴッホの素描のタッチだった。

眼が覚めてゴッホの素描集をめくったけれど、実際にそんな絵はなかった。
けれど、この素描は夢に出てきた樹によく似た風情。

b0080173_17332342.jpg

お店でぐぐっと惹き付けられたのは、深い焦茶色に鉋跡がうつくしいオークの天板。
引き出すと左右に長くなる伸張式のドローリーフテーブルで
90年ほど前、農民や使用人の方が使っていたのではないだろうかというもの。
じっと見ていると煙草をくゆらせながらポーカーをする男たちや
炭焼きの堅いパンをスープにつけて子どもに食べさせる女のすがた、
質素だけれど愛情に満ちた豊かな風景が立ち上がる。
私たちはここで何を食べよう。
机を見た瞬間に思い浮かんだのは葡萄酒。
薄いグラスに入ったワインではなくて、少しゆがんだガラスのコップに入った葡萄酒。
セピアの天板に添えられた濃密なルビー色はどんなにうつくしいことだろう。
低火度で焼かれた白いピッチャーに入れたミルクもきっと似合うし、
漆碗のお味噌汁や秋刀魚、出し巻きもいいと思う。

机になったオークの樹、
この樹はどこで枝葉を広げ、どんな風景を見ていただろう。
帰り道、車に揺られながら、樹の生きていた風景をいつまでも想像していた。


[PR]

by ai-pittura | 2015-11-20 18:17 | 風景 | Trackback | Comments(0)
2015年 06月 21日

対話

b0080173_19350465.jpg

6月6日東京。ふたりの住むおうちへゆくと、食卓の準備風景からハッとさせられる。
お野菜もお魚も、そのもの以上にそのものらしい表情を浮かべていて。



b0080173_19380251.jpg

b0080173_19382980.jpg

b0080173_19385235.jpg
バットに眠る茄子からは紫色の葉脈をもつ茂りが見え、
夜のように深々とした茄子紺色に吸い寄せられていく。
やがてイメージは穴子のいた海や
紫蘇の見ていた空へと広がっていき、
ひとつひとつの味わいに心を満たされると同時に
右手は正直にお酒へと伸び・・・。

いつも細部は思い出せず朧のなか。

けれど、
何かが胸にくっきりと残っていて、それは手をあわせたくなるような気持ちにも似る。


食べることは、この世界を知ることなのだなあという思いをふかくして。




りかさんのブログ


[PR]

by ai-pittura | 2015-06-21 20:25 | 風景 | Trackback | Comments(0)
2014年 12月 10日

架け橋

b0080173_18291059.jpg
比良の山に低く雪雲がかかっている。
ふと見ると麓から虹。

11月、東京の庭園美術館へ内藤礼さんの展覧会を見に行った。
リニューアルオープンした庭園美術館の素敵な空間を
Rさんと一緒に噛みしめるように歩き、
内藤礼さんの”場”に立った。
礼さんの展覧会はいつも、そこにいる瞬間はなかなか言葉にならない。
自分がどう感じているかもまだうっすらとしていて、
じわじわと湧いてくる幸福だけがあるのだけれど、
時間が経つほどに余韻は実感となっていくことを感じる。

樹々の間を光りながら舞落ちる伊香立の初雪に、森にかかる虹に
礼さんの展示を思い出す。

内藤礼さんの展示はいつも
架け橋のようだと思っている。



[PR]

by ai-pittura | 2014-12-10 22:05 | 風景 | Trackback | Comments(0)
2014年 11月 27日

朝食

b0080173_21094663.jpg
東京/ともだちのおうちで

まっさらのシーツのような朝の光
丁寧に淹れられたコーヒー
オリーブのカットボード
こんがり焼けた硬いパン
蒸した金色のカリフラワー
きらきらひかる塩の結晶
湯気のなかのロールキャベツ
りんごと胡桃とセロリのサラダ

その風景のむこうに
火にくべられた薪のあかるさを思った。

[PR]

by ai-pittura | 2014-11-27 22:04 | 風景 | Trackback | Comments(0)
2014年 09月 09日

月夜の贈りもの

b0080173_19102059.jpg
制作の日々、しかし なかなか感覚を思うように掴めず悶絶の日々。

そんな時、カヤックで夜の湖に出る機会が訪れる。
菅浦の月の入江で櫂を漕ぐ・・・
それは想像するだけでうつくしい広がりをもつ風景だった。



More
[PR]

by ai-pittura | 2014-09-09 22:38 | 風景 | Trackback | Comments(0)
2014年 07月 30日

Under the Kayak


b0080173_13520350.jpg

食欲が戻り、暑さにも慣れてすっかり元気になってきた。
思いがけず1年間、月に1回ほど滋賀県高島市や高島トレイルのPRに関わることとなり、その初仕事に。
夏の低山は暑過ぎるので、その日は高島市の水まわりを取材、体験させていただきながら、
滝のそばでの岩登り、そして最後はなんと奥琵琶湖でカヤックまで。
お仕事でこんなに楽しませてもらっていいのだろうかと思うほど
胸躍らせた、少年(少女)の夏のような一日。

今までカヌー(カヌーがオープンデッキなのに対しカヤックはクローズドデッキで足を船体の中に入れる)や
リジッドカヤックには乗ったことがあったけれど、
フォールディングカヤック(船体布と骨組みで構成される組み立て式カヤックで、コンパクトになるので
いつか買おうとしているタイプ)に乗るのははじめてだった。
何が違うかというと、カヌーに比べて視線が水に近いということと、
何よりもお尻の下は船体布一枚なので、水のうねりや水温までもがそのまま身体に伝わってくること!
しかも、乗せていただいたカヤックは、大好きな野田知佑さんが愛用していたFeathercraftのもので、
カヤックオーナーのOさんはなんと野田さんの著書に出逢ってその道に入ったシーカヤッカー。
数々の冒険譚は少し聞いただけでも本当に面白く、いろんな素敵なことが重なってうれしいことばかりだった。

空はどこまでも青く、光輝く雲は生命力に満ちていて、きらきらと光る湖面までもが笑っているようだった。
肌は太陽に灼かれ痛いほどだったけれど、湖面を渡る風は涼しく心地よかった。
ふと目を閉じると、お尻の下には冬の高山にも似た鋭いしずけさがどこまでも広がっていて
そのことが心に刺さって忘れられない。
大きな水と空の間をすすんでいく一葉のカヤックは
おおきな流れのなかに生きてゆく私たちにそのまま重なって見え、
きっとそれだけが理由でもなく、なぜかわからないけれど
どうしようもないほど胸を打たれていた。

b0080173_16061303.jpg




[PR]

by ai-pittura | 2014-07-30 16:08 | 風景 | Trackback | Comments(0)
2014年 04月 21日

春の水

galleryサラでのグループ展”春の水”の様子。

b0080173_2255621.jpg
トレードマークの苔の山はこの時期赤の装い。

b0080173_232325.jpg
彫刻、陶器、ガラス、絵、漆、木工、万華鏡から貝のアクセサリーまでたくさんの作品があって
たのしい展覧会です。

b0080173_22554044.jpg
"ぼさつ" 稲富淳輔 陶土 2014年

b0080173_22561159.jpg
"Primavera" 忠田愛 麻布、陶土、金箔、岩絵具、墨 2014年

b0080173_2257430.jpg

それから、今年はじめて出逢えてとてもうれしかった蛙。
[PR]

by ai-pittura | 2014-04-21 23:01 | 風景 | Trackback | Comments(0)