少し前、エルマガジンでもインタビュー記事が載っており一番気になっていた人、
自分と同じ左京区民の千松信也さんがテレビで先日、特集を組まれていた。
33歳、獣医を目指していた時期もあったが、狩猟に出会い、現在は運送業をしながら
ワナ猟専門の猟師をしている。
その経緯からして、ああ、この人は本当に動物が好きなんだなと。
テレビでは千松さんが鹿を解体しているシーンが放送されていた。
野生動物を捕れば捕るほど、無力で自然に生かされていることを感じる、と
言っておられたのが印象に残った。
解体シーンや猟師が残酷だという人がいるならば、それはあまりに短絡的だ。
千松さんは銃さえ使わない。
食べていくための人間の知恵と自分の身で、動物の命に対して真剣に向かう。
こんなまっすぐで誠実なやり方があるだろうか。
私は、昨今のエコブームに対して大いに疑問を抱いている。
それは見る度、ずっと喉に骨がつっかえたような気持ちになっていた募金に対してもそうだ。
それらは確かに正論だ。
しかし、決してそこに乗っかることができないのは、
それらが風潮に過ぎなかったり、時に商業的であったり、
時に傲慢で、あまりに無責任だったりするからだ。
本当に自然や動物、誰かに対して何かをするということは、
自分の身を呈してやるってことなんじゃないだろうか。
それは決して簡単なことなんかじゃない。