仰木に住んで五回目の春を迎えるけれど、すぐ近くにこんな場所があったなんて。
堅田のふるい集落の入り組んだ道を進み、長くのびた猫一ぴきぶんほどの細い路地を抜けたところに
ぽっかりとあらわれる小さな桜の公園。
階段を降りるとすこし切れ込んだ湖の入江にひっそりと並ぶ満開の桜並木。
休日の琵琶湖にはたくさんの舟が浮かんでいる。
大津港のほうに向かっていくヨットの群れ、しじみ漁や小鮎漁の舟、お花見をしている自家用クルーザー。
ちいさな突堤で釣りを楽しむ人たち、
湖におちた小さな子ども靴を高枝切りばさみでたぐりよせるおじいさん。
空と湖が春霞色の薄灰にとけて、
永遠につづいていくような時間のなかで、ひさしぶりに会う友達とのしあわせな宴でした。
次はwちゃんもね。