比良の山に低く雪雲がかかっている。
ふと見ると麓から虹。
11月、東京の
庭園美術館へ内藤礼さんの展覧会を見に行った。
リニューアルオープンした庭園美術館の素敵な空間を
Rさんと一緒に噛みしめるように歩き、
内藤礼さんの”場”に立った。
礼さんの展覧会はいつも、そこにいる瞬間はなかなか言葉にならない。
自分がどう感じているかもまだうっすらとしていて、
じわじわと湧いてくる幸福だけがあるのだけれど、
時間が経つほどに余韻は実感となっていくことを感じる。
樹々の間を光りながら舞落ちる伊香立の初雪に、森にかかる虹に
礼さんの展示を思い出す。
内藤礼さんの展示はいつも
架け橋のようだと思っている。