花ひらくことと枯れゆくこと、
生きてゆくこととかえってゆくこと、
内に降りることと外にひらくこと、
勢いと丁寧さ、
全体をみることと部分に集中すること、
言葉をつかうから言葉では言い得ぬものを、
心動くことを手がかりとして動かぬものを、
絵を描くならば絵では描き得ないものを識って
絵に向かいたいと思う。
対極にあるものはいつも確かに同時にある。
そこに方向付けをしたり、判断したりすることではない。
どちらかに偏っていたり、忘れてしまいがちな自分への戒めとして。
自分が何にとらわれ、心動かされているのか、見失わぬよう
じっとよく聴くこと。
目にうつっているということと視ることの違いを。